気づきを得ることができるお話
参禅のあとは別室でお茶を飲みながらのお話。冷えた身体にしみわたる格別のお茶だ。
この時の老師からの話を楽しみにしている方も多い。
「日々の反省、自己を正すきっかけをいただく」と話す垂澤祥夫さんもその一人である。
坐禅が生活の張りを生む
「朝粥につられたんですよ」。約10年前に初坐禅の細口実世さんは、その動機を笑って振り返る。
現在はないが、当時は坐禅のあとに朝粥がふるまわれていた。まったく坐禅をするとはきいていなかったのだとか。「坐ったらスーッと気持ちよかった」。せっかくだからと思い切って坐禅に挑戦した細口さんは、すっかり坐禅に魅せられてしまう。
西本徳治さんは妻の裕子さんと一緒に参加する。
「坐らないと、気持ちがわるい」と、坐禅を欠かすことができない。
「月末にもなると仕事でぐったり。でも、月はじめの坐禅会で『今月もがんばるぞ』ってなれるんです」と先の細口さん。
参加の人々それぞれの、生活にハリを生む大切な時間となっている。
坐禅は人生にプラス
「機会があったら、2度3度と来てくださいよ」。こう初めての方に話すという老師。「きっかけが大切。その機会を与えたい」。
一人でも多くの人が坐禅に出会い、坐禅が生きる力となることを願う思いが多くの人々の心に届き、その輪は今も広がり続けている。
源光庵のもつ静かな雰囲気と、そこに集い坐す人々。会のあたたかさと心地よい緊張が、坐る者にうるおいをもたらしてくれる気持ちのよい参禅会である。