■レシピNo.19
けんちん汁
道元禅師は「典座教訓」や「赴粥飯法」を著され、仏道修行における食事の大切さを説いておられます。
典座(てんぞ)とは修行道場において料理を担当する役職をいい、曹洞宗では典座は重要な役割と考えています。
食事は生きていくうえの根本であり、仏道を歩む上での欠くことができません。贅沢をする必要はありませんが、ムダにせず、そして、食材の持ち味を最大限に引き出すことが調理の要です。
ただ料理をするのではなく、坐禅と同じように、ただひたすらに食材を活かしきらなければなりません。
また、食事をする側も、いのちをいただいて生かさせていただくことに感謝してまっすぐに料理に向きあう。まさに食事は仏道修行そのものであります。
けんちん汁は冷蔵庫や台所にある野菜をふんだんに使い、食材を無駄なく栄養を豊富に摂ることができます。小芋などを入れてもおいしいですよ。