以下は有名な、五祖と六祖の問答の一部です。
(五祖)「どこから来た」
(六祖)「嶺南からです」
(五祖)「何をしに来た」
(六祖)「唯だ仏に作ることを求めて来ました」
(五祖)「嶺南人に仏性は無い。どうして仏になれようか」
(六祖)「人には南北がありますが、仏性に南北はありません」
(六祖)「嶺南からです」
(五祖)「何をしに来た」
(六祖)「唯だ仏に作ることを求めて来ました」
(五祖)「嶺南人に仏性は無い。どうして仏になれようか」
(六祖)「人には南北がありますが、仏性に南北はありません」
六祖の故郷は今の広東省で、湖南省との間の大嶺という山脈に隔てられ、そこから南は嶺南で、未開野蛮の地とされていました。そこを捉えて五祖は「野蛮な嶺南人に仏性はない」と六祖を試されたのです。
仏性とは『涅槃経』の言葉で、「仏性とは真実なり」と説かれています。
仏はこの真実を悟って苦を離れて法身を成就され、私たちはこの真実に迷って苦しみの身にあります。