彼岸とは、「彼の岸」すなわち「悟り、涅槃の境地」を意味し、その語源は、サンスクリット語「パーラミター(波羅蜜多)」の漢訳語「到彼岸」からきています。
煩悩と迷いの世界である「此岸」から悟りの世界「彼岸」へ到達するために、「六波羅蜜」の修行を行ないます。彼岸はその修行をするための期間でもあります。
布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧という六つの実践徳目。
お彼岸には、お墓参りをし、お花や線香を供え、真心の合掌を捧げる修行が大切ですが、お参りは一度行ったら、後はほったらかしにするのではなく、彼岸参りに限らず何度でも繰り返し行なうことが肝心なのです。
また菩提寺は、故人の追善供養を行なう役割も重要ですが、檀家さんの相談事も聞いてくれますので、お彼岸参りの際は、ご住職に一言ご挨拶されるのも良いことだと思います。
また、お仏壇の掃除はもちろん、仏具などもきれいにして、お花もかえます。花は樒(しきみ)(香の花)がふつうで、また季節の新しい花をさしてあげれば、一層良いことです。
おはぎ(ぼた餅)を供え、団子やお霊供膳(れいぐぜん)、珍しいお菓子、果物をお供えするのも良いことです。
お寺へは、ご本尊さまやご先祖さまにお餅、お菓子、果物などを供えてお参リします。また、お墓参リをして彼岸報恩の行事といたします。遠方でとかく御無沙汰がちの方は、ぜひお彼岸中にお寺やお墓にお参りいたしましょう。