禅〜凛と生きる〜|曹洞宗近畿管区教化センター

禅のお話

今月の法話

忍辱

滋賀県 安昌寺住職 小泉義和 老師

昔からうるさかったですねご飯の食べ方は。
手を洗って「いただきます」と手を出すと「仏さんに」と、お供えに行かされ、どれにしようかなと見ていると「おかず選ばずにお食べ」と言われて、食べていると「口は閉じてモグモグしなさい。」
よそ見をすると「まっすぐ前見て、背筋を伸ばし」と、昔はよく聞かれた言葉ですよね。 そんな言葉が聞かれなくなったと思いませんか。

このごろ子供たちが街角に座り込んで、食べたものは食べっぱなし。飲みっぱなし。
どこに行っても、日本国中汚いですねぇ。
だけど、それは大人の人がしていませんか。やりっぱなし、ホッタラカシ。
子供が悪いだけでもない。大人が悪いから真似しているのですよ。

常日頃、過ちを起こさないように、迷いの心の起きないように、心がけましょう。
貪り(むさぼり)怒り(いかり)道理をわきまえる事を考えてみましょう。
欲しい欲しいの貪りの心を抑えて、わきまえていただきましょう。 こんな物をと怒りの声は出さずに、おいしくいただきましょう。

どうするか道理を知って、物事の手順や、方付け、整理をわきまえる心。忍辱(にんにく)=苦難を乗り越え、耐え忍ぶ行い。
日頃から、迷いの心が起きないように、また過ちをおかさないように心がけましょう。

自分だけが、いえいえ自分だけでもちゃんと心がけましょう。

2003/10/15
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