古くはインドにおいて使用されていた、背を掻くための道具がその原形とされる。いわゆる「孫の手」であり、もともとは日用品であった。
如意とは「思いどおり」という意味で、自在に痒い所に手が届く様を表わしているといわれる。
中国において王や官人・貴人が手にするようになり、装飾工芸品的な要素が加わり様々な細工がほどこされるようになった。
柄の先は、雲やキノコの一種である霊芝、蓮などの形を模したものが多いが、「心」という文字を表わしているという説もある。
「孫の手」のような親切心を仏・菩薩の思いやりの象徴としてとらえ、僧侶の威儀を正すための法具となった。