雲の形を模しており、その形から「雲版」と呼ぶ。
高所に吊り下げられ、さながら空中の雲のようである。揺れないように片手を軽く添えて打ち鳴らすが、強くたたくとかなりの振動を感じる。
主に食事の合図や、坐禅の終りを告げるために鳴らし、そのシーンによって回数やタイミングが定められている。それぞれ、長版(ちょうはん)・下鉢版(あはつばん)・火版(かはん)・小開静(しょうかいじょう)・大開静(だいかいじょう)などの名称がある。
「雨をもたらす雲」と捉え、鎮火・防火の象徴として寺院や修行道場の台所である庫裡(くり)・庫院(くいん)に掛けられることが多い。