参禅体験レポート

和歌山西国観音霊場 第十番札所
大宝山 恵 運 寺(だいほうざん えいうんじ)
和歌山市
■寺院概略

徳川頼宣公が紀州に入封した際、家臣の山本図書正春も随従し、禅寺一宇を建立、「長昌院」と号した。

正春がかねてより帰依していた天厳玄達大和尚も頼宣公の命により入紀し、1619年開山する。寺号は「長昌院広厳禅寺」を経て、1789年恵運寺と改名、現在に至る。

初めての人が安心して参加できる坐禅会

和歌山市の寺院が立ち並ぶ「寺町通」に、徳川家ゆかりの曹洞宗のお寺があります。ここ「恵運寺」では、初心者を中心にした定例坐禅会が開催されています。独自の資料に基づき、わかりやすい説明を交え、「坐禅のい・ろ・は」から教えてくださいます。

まずは脚の組み方から。胡座を組むのは初めてという女性や、脚の悪い人にも無理のないように、椅子坐禅の用意がありました。坐禅は前半が15分、並んで歩く坐禅ののち、後半を25分。壁を向いて坐る時間は長くもあり、短くもあり。指導のままに従って、終わりの鐘に「ホッ」。

「息を吐いてー。身体中の空気を入れ替える気持ちで、大きく吐いてー」背後から聞こえる山本寿法副住職の声。

無心に坐ろうとしても、次から次に様々な想いがよぎります。警策という棒がシュッと空気を斬り、ビシッと肩を打つ音を耳にすると、緊張感が高まります。「何も考えず、ただ坐る」、考えないことを考え続けた40分でした。

それぞれのスタイルに応じて

坐禅を終えたら、参禅者全員で茶話会。「私は心を磨きたい。目に見えないものを教えていただき、姑との仲が落ち着きました」というお母さんと、「何も考えず坐る時間がありがたい。終わったあとはスッキリ、明日もがんばろうと思えます」という娘さん。

「この前ここで坐ってから毎日、家で坐禅をするようになった。家では警策で打ってくれる人がいないからなぁ」という男性も。

日曜日の午後に開催される坐禅会。宗派を問うこともなく、ただ坐るだけ。見知らぬ人どうし、小一時間ばかり共に坐って話しただけで仲間意識が芽生え、それぞれの人生にエールを送り合うから不思議です。

なんの縛りも強制もありません。心は自由。ただ、ただ、坐るだけ。その手ほどきが、しみじみと有り難い恵運寺の坐禅会でした。

恵運寺
三十三観音
恵運寺の坐禅
恵運寺の坐禅
恵運寺の坐禅

「恵運寺坐禅会」DATA

開催日
偶数月 第2日曜日
時間
14時30分〜
内容
坐禅・初心者講習
参加費
500円(講習希望は1,000円)
義援金となります
TEL
073-424-7633
住所
和歌山市吹上3-1-66
※定員15名 要予約
※日程は変更になることがありますので、
詳しい日程はホームページをご覧ください。

アクセス

南海和歌山市駅、もしくはJR和歌山駅下車、駅前より48系統バスにて「日赤医療センター前」下車、徒歩3分。
恵運寺
※記事は取材時点での内容です。