読経されるお経リスト

曹洞宗で読まれる代表的なお経
開経偈
読んで字のごとく、お経を読む(開く)時や説法の前などに読経される。和文で唱えることも多い。
摩訶般若波羅蜜多心経(般若心経)
『般若経』600巻をまとめたとされ、大乗仏教の真髄が説かれている。
特に「空(くう)」思想について説き、すべての事象は不変の実体をもつものではなく、深い智慧により執着を離れることで悩みや苦しみから解放されるとする。
文末は、サンスクリット語をそのまま音写した「咒」(陀羅尼)で締めくくられる。宗派を問わず読誦され、古来より写経されることも多い。
修証義
道元禅師の『正法眼蔵』から文言を抜き出して編集された経典。「修」とは実践修行、「証」とは悟り、「義」とは意義という意味で、曹洞宗の教えが体系的にまとめられている。
明治23年に大内青巒居士を中心とする「曹洞宗扶宗会」がまとめ、それを当時の大本山永平寺貫首滝谷琢宗禅師、大本山總持寺貫首畔上楳仙禅師が校閲改訂され公布された。全5章31節で構成されている。
妙法蓮華経観世音菩薩普門品偈
法華経(全28品)の第25品にある経典。観音経と呼ばれることも多い。本文(長行)と詩(偈文)から構成されている。
特に、後半の偈文の部分を普門品偈という。偈文では「念彼観音力」と繰り返えされ、「かの観音の力を念じれば」観音菩薩の力により様々な災いが去ると書かれている。
舍利礼文
舍利とはお釈迦さまのご遺骨をさす。舍利の礼拝を通して、仏のいのちと一体となりその功徳に恵まれる。
普回向
読経等の功徳をすべてにめぐらせ、皆で共に仏道を成就させることを願うという回向文。読経や読経の最後に読まれる。
普勧坐禅儀
道元禅師が、正しい坐禅をあまねくすべての人々に勧めるために記した。坐禅の意義や、その作法や功徳について示してある。坐禅中に読誦することが多い。
食事の偈(五観の偈)
食前に唱える食事訓。